常磐線沿線コラム

取手・柏・松戸のお店がテレビにあまり出ないワケ ―「電波の端っこ」は「検索の真ん中」になれる

公開日 この記事は約9分で読めます

コラム「常磐線沿線のお店がテレビに出ないワケ」のアイキャッチ。テレビからスマートフォンの地域検索へ視線が移り、駅前を緑と青の帯の常磐線が走るイラスト。

「うちのお店、テレビで紹介されたことなんて一度もないですよ。都内の店ばかり出てきて……」――取手や我孫子、柏のお客様から、ときどきこんな声を聞きます。グルメ番組の「話題のお店」は渋谷や銀座、地方特集は水戸や房総。そのあいだを走る常磐線沿線は、なぜかカメラが素通りしていくような気がする。そう感じている方は少なくないかもしれません。

でも、それはお店の魅力が足りないからではありません。テレビという仕組みの「地図」の上で、常磐線沿線はちょっと不思議な場所にあるのです。

この記事では、テレビで常磐線沿線のお店を見かけにくい「ワケ」を公的な資料からひもとき、そのうえで、沿線のお店が主役になれる場所はどこにあるのかを考えます。まずは4コマ漫画でどうぞ。

4コマ漫画「テレビでは端、検索では真ん中」。1コマ目:テレビで紹介されないと悩む店主に、工房スタッフがお店のせいとは限らないと答える。2コマ目:茨城には県域民放がなく、東京の局は1都6県が対象で、常磐線沿線は放送圏の端になりやすいと説明。3コマ目:常磐線の車内でお客様がスマートフォンの地域検索を使う場面。4コマ目:ホームページと地図を整え、近いお店として検索の中心になれることを伝える。
4コマでわかる「テレビでは端、検索では真ん中」常磐線版(画像をタップ・クリックすると拡大します。登場するお客様・店舗・テレビ画面・検索画面は説明のための架空の例です)

ワケその1:茨城県には「県域の民放テレビ局」がありません

意外と知られていないのですが、茨城県には、県内を放送対象とする民放の地上波テレビ局がありません。総務省の検討会(2024年4月)で示された資料にも、茨城県は「全国で唯一、県域民放地上波テレビ局がない」と記されています。

多くの県では、地元の民放テレビ局が夕方のニュースや情報番組で、県内のお店やイベントを日々紹介しています。茨城県では、その「地元のテレビ局が地元のお店を取り上げる」という回路が、民放テレビについてはもともと用意されていないのです。

ちなみに、同じ資料によると、茨城県内を対象とする地上波テレビの開設について、LuckyFM茨城放送から提案が出されています。県内の経済団体や市町村などからも「地上波テレビを」という声があるとのことで、「茨城の魅力を発信したい」という思いは、地元にしっかりあることが分かります。

ワケその2:東京のテレビ局の「ご近所」は、1都6県ぶん広い

では、取手や土浦で毎日見ているテレビはどこの局かというと、日本テレビ・TBS・フジテレビ・テレビ朝日・テレビ東京の、いわゆる在京キー局です。これらの局は「関東広域圏」を放送対象地域としていて、その範囲は茨城県・栃木県・群馬県・埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県の1都6県にわたります。

放送エリアが広いということは、番組で取り上げる話題も「1都6県のだれが見ても気になるもの」になりやすい、ということです。町のおいしい定食屋さんが、渋谷の行列店や横浜の新名所と同じ土俵で「枠」を争うことになるのですから、なかなかの狭き門です。

考えながら話す工房スタッフのイラスト
工房スタッフ

テレビ局から見ると、常磐線沿線は「ご近所」ではあるのですが、そのご近所が1都6県ぶんあるんですね。お店の実力ではなく、「枠」の数の問題なんです。

ワケその3:沿線が「県境」をまたいでいるので、ひとつの局に収まらない

常磐線沿線ならではの事情もあります。県境と駅名のコラムでもご紹介したとおり、松戸・柏・我孫子は千葉県、取手から先は茨城県。毎日いっしょに通勤・通学している沿線なのに、テレビの区分では別々の場所になります。

エリア 県域の民放テレビ 在京キー局 NHK総合
千葉県側(松戸・柏・我孫子・流山など) 千葉テレビ放送(千葉県域) 関東広域圏の5局 関東広域圏の放送
茨城県側(取手・守谷・牛久・土浦・つくばなど) なし 関東広域圏の5局 茨城県の県域放送

※総務省・山梨県の公表資料をもとに、コムネットが整理したものです。実際に受信できるかどうかは、地域や電波の状況によって異なります。

つまり、取手のお店は、東京のキー局から見ると「関東の北東の端」、千葉のテレビ局から見ると「県の外」、そして茨城県内でいえば県南の端。どの地図で見ても「端っこ」に描かれてしまうのが、常磐線沿線なのです。沿線全体をひとつの「地元」として毎日取り上げてくれるテレビ局は、仕組みのうえで存在しない、というわけです。

でも、お客様の「探し方」はもう変わっています

ここからが本題です。テレビに出られないのは、たしかに少しさびしい。けれど、お客様がお店を探すときに見ているのは、もうテレビだけではありません。

調査の項目 結果
平日の平均利用時間(全年代) インターネット183.9分、テレビ(リアルタイム)156.1分
休日の平均利用時間(全年代) インターネット192.9分、テレビ(リアルタイム)189.2分
趣味・娯楽に関する情報を得るときに最も利用するメディア(全年代) インターネット70.8%
インターネットの利用目的「検索サービスの利用」 79.4%

※上の3行は総務省情報通信政策研究所「令和7年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」、最後の行は総務省「令和6年通信利用動向調査」より。

平日も休日も、インターネットの利用時間がテレビを上回っています。「今度の休みにどこで食べよう」「この近くに整骨院はあるかな」と思ったとき、多くの人はテレビの放送を待たずに、手元のスマホで検索します。帰りの常磐線の車内でお店を探すのも、もうおなじみの光景です。

検索の世界では、「近い」がいちばんの強みになる

テレビと検索には、大きな違いがひとつあります。テレビは「1都6県のみんなが気になる話題」を選びますが、地図や検索は「探している人の近くにあるお店」を選んでくれるのです。

Googleのヘルプでは、Googleマップなどのローカル検索結果は主に「関連性」「距離」「知名度」にもとづいて表示されると説明されています。距離とは、検索している人から各お店までの距離のこと。柏駅の近くで「ランチ」と検索した人には、銀座の有名店より、歩いて行ける柏のお店が表示されやすい、ということです。

テレビの地図では「端っこ」だった常磐線沿線も、検索の地図では、そこで暮らす人にとっての「真ん中」になります。取手で探す人にとっては取手が、土浦で探す人にとっては土浦が、いちばん大事な場所なのですから。

ただし、ここで注意したいのが、Googleが「関連性」について、ビジネスの情報をより的確に提供すると検索語句との関連性を高められる、と説明している点です。情報が古い、スマホで見にくい、何のお店か分かりにくい――そんなホームページやGoogleマップの登録では、せっかくの「近さ」を活かしきれません。今のホームページの状態が気になる方は、無料ホームページ診断で一度チェックしてみてください。

テレビを待つより、お店が「放送局」になろう

考えてみれば、ホームページやGoogleマップは、お店が自分で持てる「24時間放送のミニ放送局」のようなものです。テレビ局に取り上げてもらうのを待たなくても、伝えたいことを、伝えたいときに、自分で発信できます。

テレビでいうと お店のWebでいうと やっておきたいこと
番組表 Googleビジネスプロフィール(Googleマップ) 営業時間・定休日・写真を最新にしておく
特集番組 ホームページ お店のこだわりや、店主の顔が見える紹介ページを用意する
お天気・交通情報 お知らせ欄・SNS 臨時休業や新メニューを、すぐに出せるようにしておく
視聴者からのおたより クチコミ いただいたクチコミに、ていねいに返信する

※上の表は、コムネットによる説明のためのたとえです。

そして、もしいつかテレビや雑誌、ラジオで紹介されるチャンスが来たとしても、それを見た人が次にすることは、たいていスマホでお店の名前を検索することです。そのときにきちんとしたホームページが出てくるかどうかで、「行ってみよう」につながるかが変わります。Webを整えておくことは、テレビに出る日のための準備にもなるのです。

笑顔で話す工房スタッフのイラスト
工房スタッフ

テレビの「枠」は限られていますが、検索の「枠」は、お店の数だけあります。沿線のお店のみなさんが、それぞれ自分の局の「看板番組」を持てる時代なんですよ。

今日からできる「沿線の主役」セルフチェック

チェック項目 確認すること
お店の名前で検索すると、ホームページが出てくる スマホで店名を検索してみる
「地域名+業種」で探したときに、何のお店か伝わる 「取手 ランチ」「柏 整骨院」などで、ページのタイトルや説明文を確認
最寄り駅と、駅からの行き方が書いてある 「○○駅から徒歩○分」がトップページから分かるか
Googleマップの営業時間・写真が今の状態になっている Googleビジネスプロフィールの管理画面で確認
スマホで見やすい 文字が小さすぎないか、電話ボタンが押しやすいか
お知らせが最近更新されている 最後の更新が何年も前になっていないか

ひとつでも「あれ?」と思った項目があれば、そこが伸びしろです。どこから手をつければよいか分からないときは、無料ホームページ診断でまとめて確認できます。

沿線のお店どうしで、「検索の沿線特集」をつくる

最後に、もう一歩前向きな話を。テレビの沿線特集がないなら、沿線のお店どうしでつくってしまえばいいのです。

  • 近くのお店や商店会のサイトと、おすすめどうしでリンクし合う
  • ホームページに「取手駅周辺のおすすめ」「我孫子の散歩コース」など、地元ならではの話題を書く
  • 地元のラジオや自治体の動画サイトなど、地域の情報を発信している場所にもアンテナを張る

茨城県では、県の公式動画サイト「いばキラTV」が観光やグルメなど県内の魅力を発信していますし、地元のラジオ局もあります。そうした地域の発信と、お店一軒一軒のホームページがつながっていけば、沿線全体が「検索で見つかる街」になっていきます。テレビでは「端っこ」でも、Webの上なら、常磐線沿線はどこにも負けない「主役の街」になれるはずです。

ホームページ修理工房にできること

ホームページ修理工房では、ホームページを作り直さずに、気になるところだけを直すお手伝いをしています。今回の内容なら、たとえば次のような作業です。

  • ページのタイトルや説明文に、地域名・駅名・業種を分かりやすく入れる見直し
  • 最寄り駅からの行き方や、お店のこだわりを伝える紹介ページの追加・修正
  • スマホで見やすく、電話や地図にすぐたどり着ける画面への改善
  • お知らせ欄を自分で更新できるようにする整備と、Googleビジネスプロフィールの見直しのご相談

運営元の有限会社コムネットは、東京都練馬区の本社に加えて、茨城県取手市に取手事務所(常磐線沿線窓口)を設けています。取手・我孫子・柏・松戸・龍ケ崎・牛久・土浦、つくばエクスプレス沿線の流山・守谷・つくばのお客様には、伺ってのご相談にも対応します。対応エリアは常磐線沿線のホームページ作成・修正のページでご案内しています。今のサイトのホームページ修正のほか、ホームページの新規作成も承ります。沿線のお店の「放送局づくり」、ご一緒させてください。

※本記事の放送制度・調査結果・各サービスの仕様は、下記の出典に記載された時点の情報です。

出典

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